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来年の日本株見通し |
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エコノミストでもストラテジストでも評論家でも仕分け人でもないWTは、相場予想はあまり好きではありません。
しかしながら、最近の日本株の目を覆いたくなるような有様(直近はかなり強く揺り戻していますが)を鑑みると、金融機関で働く者としては日本株市場の今後について一言申し上げないといけないような気がします。というか、お客さんによく聞かれますしね。
単刀直入に言うと、来年初頭からは日本株の持ち直しに期待できると考えています。
色々な理由がありますが、ここでは最も大きなものを説明します。
まずは、下記のチャートを見てください。
日米英の株式市場騰落率比較
期間:2009年6月1〜2009年11月30日
ご存知の通り、日本株はお得意の「下げるときは海外より大きく、上げるときは海外より小さく」という動きが顕著でした。
日銀の10兆円に上る資金供給などを好感して足元では反発していますが、それでもこの5ヶ月で他の先進国市場に対して遅れた分を取り戻すには至っていません。
さて、3月からほぼ順当に回復を続けた先進国市場(日本を除く)ですが、彼らもやや軟化基調にあります。当然といえば当然です。大した根拠もなく、ここまで快進撃を続けたほうが驚きです。
個人投資家やヘッジファンドであれば、一旦資金を引き上げて調整局面を耐えしのぐという選択肢も残るでしょう。
一方、基本的に保有資産の100%近くを投資に回すことを義務付けられた年金などの機関投資家はそうはいきません。高い期待リターンを設定しているため、国債など低リスクの資産にばかりお金を振り向けることも出来ません。
ではどうなるか。
もてはやされた新興国市場は、これから参入するには割高感が漂います。
リートも割高です。
割安に感じる市場は最早ありま・・・した。ありました。
世界中の資産価格が急上昇するなか、地を這うような情けない成績を残した唯一の市場。
そうです、日本株です。
勝手に出遅れ、放置された、いまだにPBR1倍割れの企業がうようよと存在する市場が、今の日本株市場です。利食いや、割高感から海外の市場から一旦引き上げられた資金の少なくとも一部は、消去法的に日本株へと向かうでしょう。
正直、なんとも情けない話です。こんな理由で買われる日本株、どうにかしなければ、と思いつつ、まあ買われるだけましかなぁとも思います。
また、他にも政権の安定化や半導体メーカーの業績底打ちによる経済の牽引など、プラスの期待を持てる要因は多々あります。
しかしながら、マイナス要因を上回る勢いで日本株の買いを進める要素は、先に挙げた「消去法買い」くらいしか見当たらないというのが正直なところです。
まあ、昨今の円高局面のように、消去法で変われて価格が上がりまくれば、株の場合は決して悪くないんですけどね。
以上
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